よくここまで赤裸々に話したな、と/NHK「縮小ニッポンの衝撃」

概要

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 2016年放送。49分。

 100年近い国勢調査の歴史で、初めて人口減少が記録されました。

 これまで日本が直面したことのないこの事態のなかで、驚くほど深刻な問題が起きていました。

 全国の地方自治体はどんな問題に直面しているのでしょうか。

 「ここまで自分の自治体の問題を話してもいいの!?」と驚くほどの情報を得られます。

 

評価

勉強度:5

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f:id:school_of_dog:20151105224448j:plain「登場する自治体の人たちは、ヤケになっちゃったのかな?」

 これが正直な感想でした。

 これから転入してくる人や訪れる人、経済的なやり取りをする人のことを考えて、自分の自治体はあまりマイナスにいうべきではないはずなんです。

 ですが、この番組では「うちこんなにヤバイです!」ということを、あまりにも赤裸々に話しすぎている。

 え、市の中には耐震基準を満たしていない40年前の保育園しかないの!? とか。

 ええ、高齢者(90歳)の見回りを住民(70歳)にやらせているの!? とか。

 えええ、コストのかかる市営団地から出ていってほしいからって、そんなあからさまなことをしてもいいの!? とか。

 これはもう、悲鳴なんですね。

 どうしようもないんでしょうね。

 「うちは人口減少に直面しているけど、なんとか頑張ってます! ほら、こんな独創的な施策もして乗り越えているんですよ!」という言葉を聞くより、胸に刺さりました。

 「そっちの意見も分かるんだけど、こっちだってどうしようもないんだよ! もう限界なんだよ!」って表情がたくさん出てきて、何かを訴えかけてくる。

 自治体の維持と、住民の幸せとの間に揺れる登場人物たちを見ていて、色々な考えが怒涛のように押し寄せてきます。

 

面白さ:4

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f:id:school_of_dog:20151105224448j:plain特に目を引く演出が入っているわけではない硬派な作りとなっているのですが、扱っている問題が切実すぎて、引き込まれないわけがない。

 

総評:4

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f:id:school_of_dog:20151105224448j:plainこの番組は天才型ではなく秀才型というか、特殊なことはしていないのだけど。

 問い自体の秀逸さと、地道な調査と、何より腹を割って話した住民・行政・市長らの思い切りの良さによって、見たあともズシンと残る出来になっています。